二の腕や背中のブツブツに悩んでいませんか?
冬の乾燥で悪化しやすい「毛孔性苔癬」(もうこうせいたいせん)は、ニキビと似ていても原因や対策が異なります。
この記事では、毛孔性苔癬の特徴や自宅でできるケア、クリニックでの治療法まで詳しく解説します。
乾燥がもたらす毛孔性苔癬の悪化とは
毛孔性苔癬とは?基本知識と特徴
毛孔性苔癬は、毛穴の出口に角質が詰まることで小さなブツブツができる皮膚の状態を指します。
触れるとザラザラし、見た目は小さな赤みや茶色い粒のように見えるのが特徴です。
二の腕や太もも、背中などに多く見られ、医学的には良性の皮膚疾患とされています。
どんな人に多い?体質・遺伝・環境要因
思春期から若年層に多く、特に乾燥肌やアトピー素因を持つ方に発症しやすい傾向があります。
遺伝的要因も関与しており、家族にも同じ症状を持つ人がいるケースもあります。
環境的には、乾燥した気候や衣類による摩擦で悪化することがあります。
冬の乾燥で症状が悪化する理由
冬は湿度が下がり、皮膚のバリア機能が低下します。
その結果、角質が厚くなりやすく、毛穴に詰まってブツブツが目立ちやすくなります。
また暖房による乾燥も影響し、痒みや赤みを伴うこともあります。
ニキビや肌荒れとの違いと関連性
毛孔性苔癬は一見ニキビに似ていますが、原因が異なります。
- ニキビ:皮脂分泌やアクネ菌の増殖が原因。炎症を伴いやすい。
- 毛孔性苔癬:角質が毛穴に詰まることが主な原因。菌の関与は少なく、痛みや腫れはほとんどない。
ただし、毛孔性苔癬のある部位は乾燥や摩擦で炎症を起こしやすく、ニキビや肌荒れが併発することもあります。
そのため見分けがつきにくく、誤ったケアで悪化するケースもあります。
自宅でできる毛孔性苔癬ケア

角質ケアに有効なピーリングの種類と注意点
自宅ケアでは、ピーリング石鹸やローションがよく使われます。
乳酸やサリチル酸を含むマイルドな製品は、角質をやさしく取り除き、毛穴の詰まりを予防します。
ただし強すぎるピーリングは逆に乾燥や炎症を招くため注意が必要です。
週に1〜2回程度の使用がおすすめです。
入浴・スキンケアのポイント
- ぬるめのお湯で入浴:熱いお湯は皮脂を奪い乾燥を悪化させるため避けましょう。
- 低刺激の洗浄剤を使用:ゴシゴシ洗いは摩擦で悪化するためNG。
保湿を徹底:入浴後すぐにセラミドや尿素を含む保湿剤を塗布することで、角質の柔軟化と乾燥予防になります。
クリニックでの施術まとめ
毛孔性苔癬は完全に治すのが難しいですが、美容皮膚科では症状を軽減し、見た目や触感を改善する治療が可能です。
| 施術名 | 効果 | 適している人 | ダウンタイム | 注意点 |
| ピーリング | サリチル酸マクロゴールや乳酸などの薬剤で古い角質を除去し、毛穴詰まりを改善。ターンオーバーを整えてブツブツを目立ちにくくする。 | 自宅ケア(保湿・市販ピーリング)で効果が乏しい方 | 赤み・乾燥が数日 | 過度な施術は逆効果。保湿を徹底すること。 |
| 医療レーザー脱毛 | 毛穴の中に存在する毛がブツブツの一因になる場合があり、レーザー脱毛で毛を減らすことで毛孔性苔癬のザラつきを軽減。見た目もなめらかに整いやすい。 | 二の腕や背中など、毛とブツブツが同時に気になる方 | 赤み・軽い腫れが数日 | 複数回の施術が必要。色素沈着予防のためUVケア必須。 |
| 内服・外用薬 | 外用:尿素(角質を柔らかくする)、レチノイド(ターンオーバー促進)、保湿剤(乾燥予防)など | 自宅ケアを強化したい方 | 副作用は少なめ | 医師の指導に従って使用 |
施術後のアフターケアと注意点
施術後は皮膚が敏感になっているため、紫外線対策と保湿ケアを徹底することが大切です。摩擦を避け、かさぶたを無理に剥がさないよう注意しましょう。
冬から始める毛孔性苔癬対策
毛孔性苔癬は慢性的な症状のため、自宅ケアと専門治療を組み合わせて根気強く取り組むことが改善の近道です。
自宅ケアと専門治療の上手な使い分け
食生活や血行促進も有効
- タンパク質やビタミンA・C・Eを含む食事は肌のターンオーバーを助けます。
- また、運動や入浴で血行を良くすることも新陳代謝の改善に役立ちます。
まとめ
二の腕や背中のブツブツは毛孔性苔癬の可能性があり、冬の乾燥で悪化しやすいのが特徴です。
ニキビや湿疹との違いを理解し、まずはピーリングや保湿などの自宅ケアから始めましょう。
それでも改善しない場合は、美容皮膚科での施術を検討することが大切です。
気になる症状を抱えている方は、我慢せず医師に相談してみてください。
適切なケアと治療で、なめらかで健やかな肌を目指せます。
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